注意:ここでは「鱗親和」ではなく「親和」を作っていきます。

その1:https://formicaoperaia.diarynote.jp/201911171833126654/
(デッキ作成の動機や、初期デッキリスト等)


さて、およそ2週間ぶりの投稿ですが、大真面目にこの「親和」デッキを調整していて、いい感じになったら書こうと思ったので遅れました。
つまり、デッキが難航したわけですね。でも、こうして書いているということはある程度まとまったというわけでして。では、デッキ作成の過程をまとめて行って、現在握っている形を紹介しようかと。

まず、初期デッキリストから少々変更して、16人規模のショップ大会に参加しました。そのリストはこちら。
メイン(60)
4:羽ばたき飛行機械
4:ジンジャーブルート
4:鋼の監視者
4:歯車襲いの海蛇
4:頑固な否認
3:きらきらするすべて
4:アーティファクトの魂込め
3:アンティキティー戦争
4:バネ葉の太鼓
4:密輸人の回転翼機
4:ダークスティールの城塞
4:産業の塔
4:廃墟の地
2:平地
8:島
サイドボード(15)
3:安らかなる眠り
2:呪文貫き
1:金属の叱責
1:飛行機械の諜報網
3:思考囲い
2:真髄の針
1:魔術遠眼鏡
2:ギラプールの霊気格子

その結果は、
ティムールエネルギー ○×○
迷路の終わり ○○
青黒ドレッジ ××
といった感じでした。その大会前後でフリープレイも何度か行った結果も踏まえると、このデッキや採用カードの良いところ、悪いところが見えてきました。
良いところ

・《頑固な否認》が強い。
→獰猛していたら強いのは明らかですが、獰猛していなくてもマナフルタップで動く相手が多く思ってた以上に刺さる。つまり、この呪文を軸にデッキを組むことは間違っていないと思われる。

・上記と似ているが《金属の叱責》が強い。
→モダンの「親和」でも採用を検討したがあんまり強くなかった。《マナ漏出》の方が安定して使えると思うほどで、《金属の叱責》を1マナで撃ててかつ強いデッキを作成できなかった。しかし、《マナ漏出》がないこのパイオニアでは話は別。かなり信頼できるカード。モダンよりも除去やクリーチャー、その他スペルが1マナ重いという環境が相まって、こちらが《金属の叱責》を構える必要のあるターンが1ターン遅く、そのため準備(アーティファクトの展開)を行うことが可能に。2マナで撃っても《マナ漏出》と十分な性能なのでオッケー。これは使ってみて初めて気づいた強いカード。

・《アンティキティー戦争》がそこそこ強い。
→モダンでは見ることが少なくなったカードではあるものの、基本的に勝ちを約束してくれるカード。破壊されても基本的にアド損しないのもグッド。4マナのエンチャントという《突然の衰微》にも《王冠泥棒、オーコ》にも触れない点も評価でき、フィニッシャーとして信用できた。

・《密輸人の回転翼機》がめちゃくちゃ強い。
→分かり切ってる人も多いかもしれませんが、どうして強いのかを言語化しておくと、他のカードを使う前に評価する(デッキに入れるかどうか検討する)際などで役立つので一応。このカードの真価はルーター能力と飛行です。まずは飛行についてですが、このパイオニアはよく地上が止まる印象があります。特に《死者の原野》によるゾンビ・トークンですね。そのため、飛行というのはかなり価値があります。また、パワー3(このデッキではしばしばパワー5)というのも、《樹上の草食獣》のタフネス以上なので、突破力もあります。次にルーター能力ですね。この「親和」デッキは、《羽ばたき飛行機械》や《バネ葉の太鼓》のような初手に欲しいけど、カードアドバンテージを失う、カード1枚分の働きが盤面に還元されない、そういったカードを多く採用しています。そういった賞味期限の短い(初手には欲しいけど、数ターン後には必要ない場合が多い、または複数枚引きたくない)カードを違うカードに変換する機構がこのデッキには必要なのです。それを《密輸人の回転翼機》は1枚でやってくれています。

悪いところ

・《歯車襲いの海蛇》を複数枚引くと使いにくい。
→これを解消するのは、《密輸人の回転翼機》だけです。まあ、ここまで読んでもらうと分かったと思いますが、それが次の悪いところです。

・デッキが《密輸人の回転翼機》におんぶにだっこ。
→これが致命傷。《密輸人の回転翼機》を引いた時と引かない時ではデッキの強さが段違い、勝つか負けるかというところまで違います。確かにカードアドバンテージを投げ捨てて初速に振っているので、そのアド損をドローの質を持って回収するというのは必要なのですが、この《密輸人の回転翼機》以外のカードがほとんどそれを行っていないんですね。《アーティファクトの魂込め》や《きらきらするすべて》はオーラという都合上、1:2交換取られやすいカードですし。

・クリーチャー除去がない。
→ここが青白というカラーの弱点。

まあ、他にも細かいところはいろいろ思ったのですが、これが最初に回した感想ですね。
ここで、デッキの改良に入るわけです。まずは除去を入れようかな、と。《今わの際》を試しましたが、これは間違いでした。弱いクリーチャーには除去を撃つ必要はありません。一番撃ちたいのは《氷の中の存在》ですので、そこには合っていましたが、そこだけでした。次に《歪める嘆き》を試しました。これは《氷の中の存在》を倒せるためまずまずでしたね。
ただ、ここでは「色変え」の選択肢を取ることにしました。軽量除去の色は「赤」ということで青白から青赤に変更ですね。
そのため、以下のカードが抜けることになります。
メイン:《きらきらするすべて》
サイド:《安らかなる眠り》

ここを役割から考えて巧い事変更していきます。簡単なのは、サイドの《安らかなる眠り》ですね。これは墓地対策として入っていたわけですから、《溶岩コイル》がいいのではないでしょうか。次は《きらきらするすべて》ですね。ここは難しいのですが、《爆片破》がやりたいことをしてくれているのでは、ということに。おおむね5点を本体に飛ばしていれば、序盤の1マナビートと終盤の《密輸人の回転翼機》や《ジンジャーブルート》で押し切れるのではないか、というわけですね。
こうなると、序盤の1マナビートの枠が《ジンジャーブルート》だけでは足りそうになく、《ボーマットの急使》を入れたくなるわけです。
すると、気づくわけですね。《ボーマットの急使》のように盤面に残りにくいファクトや《爆片破》の採用により、《歯車襲いの海蛇》を採用するのはきついのではないか、と。ということで代役を探すわけです。複数枚引いても腐らず、序盤にも出しやすいマナコストで、《頑固な否認》のためにもパワー4以上の生物。そんな都合のいいカードなんてあるわけ、、、


ありました。《砕骨の巨人》。かなりかみ合っていて、このデッキのためのカードと思うほどでした。序盤に失ったカードアドバンテージをこのカード1枚で補い得る性能に3マナ4/3という恵まれた体格。さらにはシングルシンボル。言うことないです。

ということで完成した青赤親和がこちら。
クリーチャー(18)
4:羽ばたき飛行機械
4:ボーマットの急使
4:ジンジャーブルート
2:鋼の監視者
4:砕骨の巨人
インスタント(8)
4:頑固な否認
2:金属の叱責
2:爆片破
エンチャント(5)
4:アーティファクトの魂込め
1:アンティキティー戦争
アーティファクト(8)
4:バネ葉の太鼓
4:密輸人の回転翼機
土地(21)
4:ダークスティールの城塞
4:産業の塔
4:尖塔断の運河
4:蒸気孔
2:シヴの浅瀬
2:島
1:山

サイドボード(15)
2:真髄の針
1:魔術遠眼鏡
2:ウルザの後継、カーン
2:呪文貫き
2:金属の叱責
3:神秘の論争
3:溶岩コイル

です。正直、このリストにはまだ満足していませんが、とりあえずということで14人規模のショップ大会へ。
結果は、
スゥルタイミッドレンジ ×○○
赤単アグロ ××
赤緑ミッドレンジ ○○
でした。スゥルタイミッドレンジ戦では《突然の衰微》がめちゃくちゃきつかったですが、《砕骨の巨人》のカードパワーだけで勝ったようなもんですね。赤単アグロ戦では自分が土地が2マナで詰まってしまって、その後のゲーム展開を適切に読み切れずに負けましたね。相手のクリーチャーに除去を撃つか《アーティファクトの魂込め》で展開するかの2択を間違えた、って感じです。3戦目はカウンターが刺さって《密輸人の回転翼機》が完走しました。

このデッキを回した感想ですが、先に述べたように満足したリストではありません。ただ、すごく可能性を感じるリストではあったのは確かです。《砕骨の巨人》と《頑固な否認》の相性は抜群ですし、《金属の叱責》の強さも確かなものだと確信しました。
今後の改良点は、
《アンティキティー戦争》1枚の枠と《鋼の監視者》2枚の枠、ですね。正直理由がふわっとしているところです。《アンティキティー戦争》は手札にあったらゲームプラン(3章になるまで耐えるプラン)を立てやすいカードなので、そういった意味では楽なのですが、4マナという重さがこのデッキでは前の「青白新和」に比べカウンター呪文を増やしたことからネックになってしまい、ちょっと微妙かなあ、と。それを差っ引いても勝てるくらいには強いんで、あってもいいかな。悩み中です。《鋼の監視者》は前々から微妙だな、と思っていて、1ターン目の100%出ないので、2ターン目に出さないと仕事するのがめちゃくちゃ遅いんですよね。でも2ターン目の手札に《密輸人の回転翼機》と《鋼の監視者》が両方あったらおおむね《密輸人の回転翼機》から出すわけで、そう考えると他のカードでもいいのでは、と思っちゃうんですよね。ただ、相手目線から考えると生かしておけない生物だと思うんで、避雷針を兼ねた2ターン目で圧力あるカード、という点では評価できるんですよね。難しいところです。

まあ、今のパイオニアはこんな感じですね。ではでは。

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